Golden Apple

都内の国立大学3年。現在タイの大学に1年間の留学中。ヨーロッパ旅行・東南アジア旅行・海外留学の記事多めかも。

【バングラデシュ旅】グラミン銀行 EXPOSURE PROGRAMを体験!どうBOPビジネスは機能しているのか?

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こんにちは!かじです。
今回はバングラデシュで体験したグラミン銀行のOne-Day EXPOSURE PROGRAM(ツアー?)の話
 

 

 

グラミン銀行とは?

BOP層(貧困層)を対象にマイクロファイナンス事業をおこなっている世界的に有名なバングラディシュの銀行です。2006年にムハマド・ユヌスとともにノーベル平和賞を受賞しています。
 
マイクロファイナンス事業とは何か?
マイクロクレジットとよばれるBOP層を対象の比較的低金利の無担保融資を主に農村部でおこなっています。そしてグラミン銀行のメンバーには銀行からの融資で家計をやりくりする必要があるため女性が基本的には選ばれます。
 
さくっというと
100ペソをとある農村部の女性がグラミン銀行からの融資を受けます。
 
次に女性は銀行からの融資である100ペソを使いビジネスを営みます。(家畜、リキシャ、ファッション関連、コーヒーの売買など様々)この女性はビジネスにより300ペソ稼ぎます。
 
女性は銀行に110ペソ返済します。残りの190ペソは女性の家庭の収入となり、生活費を超える分に関しては別のビジネスを営むための資金になるか、子供の教育費の貯蓄等に回されます。
 
 
ここからは1日EXPOSURE PROGRAMのレポートをしていきます。
ではどうぞ!
 

 グラミンメンバーの女性たちが集まるCenter Meetingに参加!

オールドダッカ周辺から最初に向かったのはダッカ郊外の村!ここでは今日center meetingがおこなわれています。このセンターミーティングは週に一度、グラミン銀行から借りたお金でおこなっているビジネスの進捗状況や返済などを共有したりしています。
 

グラミン銀行の女性たちがあつまるcenter meetingには一般的に50人から70人ほどの女性がおり、8~12の5人組グループがあり、それをcenter chiefが束ねています。
 
まず最初にcenter meetingに参加させていただいて驚いているのが女性しかいないということ!バングラデシュは男性ばっかりのインドと比べ男女比は1:1と女性が多いのことは別にそれほどまで驚くことではないのですが、それでもグラミン銀行というビジネスが介入している現場に女性だけしかいないことは意外でしたね。
 

全ての女性たちがグラミン銀行に感謝しているそうです!ここではいくつか質問させていただきました。「グラミン銀行のおかげで具体的に生活がどのように変わったか」。このあとメンバーたちの家に行くことを知らない僕は早まった質問をしたことあとで気づきました。
 
ある人はいいました。「それまで貧乏であった。家庭の雰囲気も悪かった。でもグラミン銀行からお金を借りビジネスをし少しずつお金を稼げるようになったおかげでそれまでの経済状態から脱出して、多少ぎくしゃくしていた夫との関係も良くなったし子供も学校に行かせることができるようになった。」
 
バングラディッシュでは男性が働き女性はhouseworkをするという習慣があったのできっとグラミン銀行から金を借りるそしてビジネスをするという決断は最初夫やその女性のお父さんには好意的じゃなかったのを容易に想像できます。その中で一歩踏み出して状況を変えていったのはすごいですね。
 
 
 

ビジネスで生計を立てているグラミンメンバーのお家へ!

さあcenter meetingが終わり次はその周辺に住むグラミンメンバーの家へいきます。最初に訪れたのは、グラミン銀行から借りたお金で牛やハトなどの動物を買った女性の家。牛のミルクを売りお金を稼いでいるようです。1日200タカ、1か月7000タカの収入。
 

ミルクに関しては、アヒルなどにえさを与えて大きくなったときに売るのと違って、牛が死なない限り長期的に収入を確保できるのでこれで生計を立てるのは賢いように思います。
 

 
2軒目は服を売ることでお金を得ている女性の家へ!まずグラミン銀行から借りたお金を使い無地の安い生地を買います。そしてこの女性がその生地にいろいろデコレーションしていき付加価値をつけ元値より高い価格で売り利益を得るそう。
 

そして実はこの家庭、もうひとつ別の事業もしているんだって!紅茶も販売しています。アッサムやダージリンなどインド北部の有名な紅茶を仕入れ、それを小さく包装しバングラディッシュのマーケットにおくります。いや作業単純!ってすこし思ったけどこれ需要あるんだろうな
 

1つの家で複数のことやっている普通なのかね!それもきっと1つのビジネスが成功しているから2つ目、3つ目と挑戦し成功するようになっているんでしょう。
 
最後の家庭の子供、バングラデシュでinternational schoolに通っていると聞きました。それも元をたどるとグラミン銀行のおかげなんだなと思うと、グラミン銀行の功績の偉大さを強く実感しました。
 
 
 

グラミン銀行が機能するのに一番重要なBranch Officeを訪問!

グラミンメンバーたちのお家を後にします。別の女性にも私の家にも来なよっていわれましたが時間がないため断念しました。残念
 
次の目的地はBranch office!center office の上の組織ですね。このbranch officeの役割はcenter officeの統括がメインで、お金の貸し借りなどはこのbranch officeでおこなわれるのでグラミン銀行の一番重要な機関といっても過言ではないかもしれません。
 

ここではグラミン銀行にどのような組織構造をしているかの説明、どのようなLoan Activityをおこなているかの説明を聞くとともに、branch managerの業務を見学したり時々体験したりしました。
 
組織構造はこうなっている⤵

branch officeには5~7人ほどのcentre managerがいるのですが彼らはcenter officeを統括していて毎日center meetingなどを訪れています。1人のcentre managerが10~12のcenter officeを担当しているので、branch office 全体でざっと66ものcenter officeを統括していることになりますね。
 

Branch managerは、グラミンメンバーがこの程度お金を借りたいという希望を聞き入れたあとにその女性たちにお金を渡していきます。なかには、いままでGPS(Grameen Pension Scheme)と呼ばれる5年や10年のdepsitを終え、お金を受け取る女性もいました。彼女にとって今日という一日は5年か10年分の計画が報われるすごくすごく重要な日なのかもしれませんね。
 

お金の貸し借りの際は、この台帳を使います。これはいわば銀行の口座のようなもので、グラミン銀行では紙媒体です。
 
ネット・システムにしたほうが効率的なのでは?と僕が無責任にも質問したところ、グラミン銀行のメンバーは主に村の女性で構成されており銀行の口座のようなことに疎いといっていました。今後バングラデシュの発展に伴いグラミン銀行でもこのような台帳から銀行の口座のような形にとって代わるかもしれないともいっていたので、すこし期待したいところ。
 
 
 

 最後はグラミン銀行の本社へ!

一企業のビルに潜入!

 

ギャラリーでノーベル賞の展示

本社にはいって最初に訪れたのはギャラリー!ムハマド・ユヌスの功績を写真を中心に展示しています。
 

本来一般の人は立ち入り禁止のエリアにあるにもかかわらずこのギャラリーかなり一般客が訪れるのを意識して作られています。今回の僕のようにグラミン銀行に何らかの手段を使って訪れる方が多いのでしょうか。
 

ギャラリーの終盤には、グラミン銀行及びムハマド・ユヌスが2006年にノーベル賞をもらった際のcertificate表彰状やその時の授賞式の様子などがわかります。グラミン銀行が世界的に知られるようになったのはこのノーベル賞の受賞が大きいでしょう。
 

ここでは写真をまるで観光客のごとく取りまくります。
 
 

視聴覚ルームへ

1Fのreceptionの隣になるギャラリーを見終わり、エレベーターで上に向かいます。
 
視聴覚ルームではグラミン銀行の説明をしたDVDを2本見ました。1本目はグラミン銀行のしくみ(loan activity, organiztional structure)を日本語で簡単に説明していました。内容はそれまでの時間で英語でinputしていたので見るに足りないものでしたが、このDVDが日本人のインターン生によって吹き替えされたっぽいのは面白かったです。
ぎこちない吹き替えでふきました(笑)
 

日本人のインターンは比較的多いとおっしゃっていました。なぜでしょうね?貧困に興味が多い人が多いという理由よりは単純にグラミン銀行の日本のメディアへの露出が多いのですかね。
 
2本目はバングラ語で英語の字幕つきDVD。こちらはグラミン銀行のおかげで生活がどのように変わったのかをとあるグラミンメンバーの女性の生活に焦点をあてて描いたおり、僕がさきほど村で見てきたもとと重なり面白かったです。
 
単に生活をよりよくしたというだけでなく、子供たちが学校に行けるようになったなど教育にも大きな影響を与えているのは社会的な功績が大きいですね。きっとグラミン銀行から金を借り大学にいける学生はその後高所得の職業につき彼ら自身も貧困になることはないと思うし彼らを養ったグラミンの女性たちも貧困から脱出できる。長期的に完全に貧困をなくす素晴らしいビジネスモデルだと思いました。
 
 

Managerとのdiscussion 

そのあとは、GENERAL MANAGERとお話します。インターンシップなど外部者の受け入れに関する業務を行っているフロアの一番偉い人のようで、僕と話しているときも部下がもってきた書類にハンコを押すなどしていたので、それなりのポジションにあるのでしょう。
 

この人にいくつかのことを質問しました。
 
「他のマイクロファイナンスとの違いは?」
当たり前のことですが、グラミン銀行は貧困層をターゲットとしており、その点が他のマイクロファイナンスをしている企業・NGO(BRAC)などと異なります。世界的に有名なNGOであるBRACも基本的にはすべての階層をターゲットにしていますしね。
 
グラミン銀行のグラミンとはバングラ語で村という意味だそうです。村の銀行、まさにバングラデシュ野村に住む貧困層のために生まれ存在する銀行ということです。さきほド軽く触れましたが、グラミン銀行は他の銀行があるようなATMのようなものがないと聞きました。
 
 

 
「グラミン銀行の課題は?」
貧困層が少なくなりビジネスとして成り立たなくなりつつあるのが課題と聞きました。グラミン銀行の目的は貧困をなくすこと、つまり本来なら貧困層がなくなることが究極の目標なのですが、貧困層が少なくなればなるほどグラミン銀行のターゲット層は減りビジネスの観点からグラミン銀行は事業で収益を生むのが難しくなるというパラドクシカルな問題にぶちあたっていると思われます。
 
当然どうするの?と聞いたのですが、もちろん今後確実に起こりうることに対してはBOP層からMOP層へ徐々にターゲット層を変えていくことでグラミン銀行の事業の存続を図るそうです。MOPとはMiddle of Piramid、つまり貧困層よりはすこし生活がよいが決して裕福と呼べるわけではない中流階級を指します。具体的に何をするのかは僕も知らないし当分先の話だと思うのでグラミン銀行も知らないですが、バングラデシュの発展とともに企業も発展していこうとする姿勢を感じました。
 
 
あとは僕が感じた課題ですが、さきほどちらっと書いたようにシステムの導入が遅れています。金の貸し借りには台帳などを用いてBranch officeの上のArea officeがパソコンでひとりひとりの情報を入力しています。効率的かといわれると効率的ではない、しかし村の女性たちの状況を考えたら最善であるこのしくみ。現状としてうまく機能しているので課題なのかよくわかりませんが、今後バングラデシュの経済の発展と合わせて確実に変わっていくしくみであることは間違いないでしょう。
 
 
 

僕が参加した理由とまとめ

一言でいうと
新興国で行うとても面白いビジネスで、ぜひ肌でどう機能しているか知りたかったから。
 
このグラミン銀行のマイクロファイナンス事業は貧困層を対象にしたビジネスとして有名で、新興国での貧困にとても強い問題意識をもつ学生が興味を持つ印象はあります。
 
じゃあお前も貧困に凄い関心があるんか?といわれそうですが、正直僕は貧困問題にそこまで興味はありません。そりゃ人並に貧困の現状に立ち会ったときに思う感情はあるけど、多くの人同様にそこどまり。将来自分の人生を全部を使って新興国の貧困を解決したい!って強い思いをもっている学生ではないし、それは彼ら彼女らに任せますっていう感じの学生です。貧困問題より環境問題興味ありかも。
 
ただ新興国でおこなわれているビジネスには関心があります。それが今回参加した理由。BOP層(貧困層)というバングラデシュで人口の多くを占めていた階層をターゲッティングしビジネスモデルを構築し、見事バングラディッシュ全土で根付き、今やグラミンコスタリカやグラミンチャイナなど世界展開はしていませんが世界各国が手本としているビジネスがどう機能しているのかネット以上のことを知りたかったのです。
 
 
すごい価値ある1日であったと思います。一日の中でグラミン銀行の組織だ1日だけで十分だったのかと思うと疑問で、できれば1週間以上のインターンシップを体験すべきだったなと感じます。
 

あとぶっちゃけると旅行代理店を通してツアーの形にアレンジしているので、これに2万以上費やしています。将来僕が社会人であれば将来への投資とすれば端した金額かもしれませんが学生の僕にはどんなに価値があっても金額面による負担は大きいです。参加者も銀行など金融業界の社会人が研修という形で参加するのが多いらしい!
 
1週間以上のインターンなどはグラミン銀行も結構好意的に受け入れており、本社を訪れた際もそのインターンシップの内容が充実しているんだと感じました。
 
貧困に興味がある人
ひとつの成功した新興国ビジネスに触れたい人
はインターンシップきっとおすすめです。